「梱包する物とか、全てに気を配れる訳ではありませんが、できるだけオーガニックなものを使うことにこだわっています」
前原さんの作るパンは、ふわふわで優しい甘さのパン。
そんな優しいパンを作るのは、強いこだわりと固い意志だ。
はじめから柔らかいパン作りを志していた訳ではなかった。
「だって、固いパンの方がかっこいいでしょ、パリとかで紙袋に入れて歩いたりするイメージもあるし」
今のふわふわのパンを作るきっかけは、日本人の愛する「お米」だ。
「日本人って、“甘くてもちもちふわっとしたお米”が大好きでしょう。だから、同じようなパンを作りたいと思いました。」
今では、固いパンよりもふわふわのパンが好きだという前原さん。
小麦にはとことんこだわっている。
「北海道で、丁寧に小麦を作っている農家さんとやり取りをしながら小麦を仕入れています。直接伺うことも時々あります。」
国産の小麦は成形にもコツがいるそうだ。
甘くてふわふわのパンには不可欠な小麦。
今のパンができるまでに試行錯誤したという。
「よく、酵母にこだわったパンとか出ているじゃないですか、でも、パンのおいしさを決めるのは大部分を占める小麦粉。パン屋さんはやっぱり小麦にこだわらないといけないと思うんですよね」
こだわりは店内にも行き届く。
「パン屋でシックハウスとか、いやですよね。だから、内装は漆喰で塗っているんです。」
白い壁に、地元のかわいい雑貨が並び、ほっと落ち着くスペースだ。
冒頭で言っていた”全てに気を使える訳ではない”という一言は、きっと、強いこだわりを持つがゆえなのだろう。
「タルティーヌは、フランスで食べられているパンの食べ方で、実はカナッペと同じなんです。どちらも薄いバケットの上に何かを塗った食べ方。カナッペが立食パーティで振る舞われることが多いのに対して、タルティーヌは普段の食事に気軽に食べるもの。
たるてぃーぬのパンは、気取った感じでなく、毎日気軽に召し上がってほしい、というメッセージを込めました。
まあ、タルティーヌに使うパンは固いんですけどね 笑」
そんな気遣い溢れるパンを、ぜひこれからも作り続けてほしい。
「最近は気候が変わって、雨や台風で収穫の時期がずれてしまう。そうすると、小麦の質も変わってしまう。地球温暖化とか、そういうことを主張したいって訳ではないのですが、今後おいしいパンを作り続けるために、やっぱり考えていかないといけないなって思います。」
これからもおいしいパンを食べるため、私たちにできること、何だろう。
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天使のクリームパン
無添加にこだわった、そぼくな味が人気です!
当日お楽しみに!!
たるてぃーぬ
072-743-0347
豊能郡豊能町東ときわ台2-2-12
Interviewer:能勢妙見山観光協会 植田観肇 吉井麻里子(記)